2017年3月6日 更新

インプラントをすすめられた…医療保険は適用になる?

健康に気を使っている人は、歯の健康にも注意しています。自分の歯で噛むことは、消化を良くするためだけでなく、全身の健康と深い関係があり、その大切な歯を失ってしまったときに歯科医から「インプラント」を提案されることがあります。そのインプラント治療は、医療保険の適応になるのか?それとも自由診療なのかをここではご紹介していきます。

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一般的なインプラントは、公的な健康保険の適用にならない

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保険には、社会保険や国民保険などの公的な医療健康保険と、個人が加入している保険会社の医療保険の2種類があります。
まず、公的な医療保険をみてみましょう。

実は、一部のインプラントに限って公的な健康保険が適用されています。
これまでは自由診療が基本だったインプラント治療ですが、厚生労働省の取り決めにより、2012年の4月より一部の症例には健康保険が適用されることとなりました。
ただし適用条件が決まっており、保険を使って治療できる医療施設もごく一部です。
公的な医療健康保険が適用になるのは、インプラント以外の方法では回復が非常に困難であるケースです。

・どのような場合に適用になるのか

・腫瘍や顎骨骨髄炎などの病気や、事故の外傷などによって、広範囲にわたり(※)顎の骨を失ってしまった状態
・もしくはこれらが骨移植によって顎の骨が再建された状態であること
・医科の保険医療機関の主治医によって、先天性疾患(うまれつきの病気)と診断され、顎の骨の1/3以上が連続して欠損している状態
・顎の骨の形成不全であること
上記のどれかに該当している場合に適用になります。
しかし、上記に該当しても、欠損の範囲や状態が細かく定められているため、保険適用になるのはとてもまれな例です。
一般的なインプラントは、歯周病や加齢で歯が抜けてしまった人などにすすめられますが、これは健康保険の適用対象にはなりません。

任意の医療保険でも、現実的には保険適用はむずかしい

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では、個人が加入している任意の医療保険はどうでしょうか。
細かい規定は保険会社ごとに確認しなくてはなりませんが、先進医療特約にインプラントが含まれている可能性があります。

ここでいう先進医療とは、公的な保険導入が期待されている医療技術を指し、厚生労働大臣が承認をしたものに限ります。
治療費のうち「先進医療に必要な技術料」は全額自己負担で、任意の医療保険の先進医療特約でカバーできるプランがあります。
ちなみに「先進医療に係る技術料」以外の治療費については、公的な医療健康保険が適用になります。

ただし、この場合も下記のような条件が満たされて初めて適用となります。
病気やケガなどを理由にして、やむを得ずインプラントしか方法がない場合には、保険が適用されるということです。
もちろん、保険適用を申請する場合には、上記に該当するということを、医師または歯科医師によって証明されなければなりません。
また、治療を受ける医療機関も厚生労働大臣が認定した施設に限定されます。
現実的には、任意の医療保険であってもインプラントはほとんどカバーされないことになりますね。

インプラントは自由診療、全額自己負担で計算を

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こうやって見ると、一般的なインプラントの費用は個人が全額負担するものだというのがよくわかります。
公的であろうと民間の保険会社の医療保険であろうと「虫歯でたくさん歯が抜けたからインプラントにしたい」という理由では、治療費は負担してくれないのです。
ではどうするか、ということが問題になってきます。

インプラントは歯槽骨という歯を支えているあごの骨に人口歯根を埋め込んで土台を作り、そこにブリッジや入れ歯を装着する大変な手術です。
術後も長い期間の経過観察が必要ですから、時間もかかります。治療費が尽きたから治療を中断するのではもったいないのです。

インプラントを始める前に、歯科医から説明を十分に受けて、きちんとした治療スケジュールと見積もりをもらいましょう。
歯科医で見積もり?とびっくりされるでしょうが、トータル費用が高額になるインプラントでは、事前に治療計画と見積もりをもらうことは当たり前なのです。
歯科医院の側でもわかっていますから、見積もりがほしいと言えばすぐに出してくれるでしょう。

・下記項目が、主な見積もり時のチェック項目です。

□チェック1 治療を受けるために必要な検査と診断の費用
見積書には「精密検査・診断料」と記載されます。
【主に含まれるもの】
パノラマレントゲン撮影 / CT撮影 / 歯形の模型 / お口の写真撮影 / 診断 / 治療計画立案
費用例・・・5,000~50,000円ほど

□チェック2 インプラントを埋め入れる手術代
見積書には「一次手術代・二次手術代」と記載されます。
【主に含まれるもの】
インプラント代 / アバットメント代(インプラントと人工歯を接続するもの) / 服用薬 / 手術費用
費用例・・・100,000~385,000円ほど

□チェック3 人工歯の費用
見積書には「補綴処置または上部構造作製代」などと記載されます。
【主に含まれるもの】
人工歯作製代 / 人工歯を留めるネジ代またはセメント代
費用例・・・100,000~150,000円ほど

□チェック4 消費税「込み」の表示
見積書に記載されている費用は、消費税「込み」の金額か、確認しておきましょう。
上記以外にも、メンテナンス費用やトラブルが起こった際の費用についてもしっかりと聞いておきましょう。

時間もお金もかかるインプラント、始める前に計画を立てよう

インプラント治療を最後までやれるかどうかは、コスト計算ができていて、支払い計画に無理がないかが重要なポイントです。信頼できる歯科医と事前にじっくりと相談をし、治療計画を基にして予算をたててから始めると安心です。

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