銀歯が虫歯になるのは、金属は歯よりも固いから
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虫歯の治療で最も使われる銀歯の素材は、金銀パラジウム合金というもの。強度があり、加工もしやすいのが特徴ですが、歯よりも強い素材であるため、長く使っているうちに歯が銀歯に負けて少しずつ欠けてくることがあります。その隙間から虫歯が侵入し、銀歯の内側に虫歯が発生するのです。治療済みの歯が再び虫歯になることを二次カリエスといい、歯科での虫歯治療の約7割はこの二次カリエスの治療だと言われています。
年月を経て、お口の中で腐食するため、つめ物と歯との、
すき間が出来やすくなります。
さらに金属は、歯より硬いため、咬耗して、
かけた歯との段差が出来ます。
そのため、2次カリエス(ムシ歯)になりやすくなるのです。
二次カリエス(治療後の虫歯)とは虫歯治療で銀歯や詰め物をした後、歯と銀歯や詰め物の隙間から虫歯になることです。歯の治療の材料の劣化や虫歯ができやすい環境をそのままにすることにより、何度治療をしても二次カリエスが繰り返されます。歯医者で治療が行われる70%近くが二次カリエスの治療で、一度歯を削ってしまうと、二次カリエスの治療が繰り返され最終的に歯が残らなくなってしまうこともあります。
冷たいもの・温かいものがしみる
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初期虫歯は痛みを感じませんが、虫歯が進行して痛みを感じる部分まで及ぶと、冷たいもの、温かいものといった刺激を感じるようになります。冷たいものや温かいものに痛みを感じるようになったら、歯の表面に何らかのトラブルが起こっている証拠。見た目には何ともなくとも、治療済みの隙間から虫歯になっている可能性があります。
C2は、虫歯がエナメル質の下の象牙質にまで侵攻したもので、甘いものや冷たいものがしみたりします。一般的に象牙質は、痛みを感じる所なので、治療においては麻酔を用いることが有ります。虫歯の部分を取り除いた後、金属や樹脂のつめものをして回復します。
象牙質はエナメル質と比べると柔らかく溶けやすいため、この段階から虫歯がどんどん広がっていきます。
外側からでは一見小さな黒い点に見えても内部は大きな虫歯になっている場合も多くあります。
物を噛むと痛い、ズキズキという痛みがある
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歯は饅頭のように、真ん中の歯髄が象牙質、エナメル質によって包まれています。刺激を感じないのは外側のエナメル質だけで、虫歯菌によってどんどん象牙質が溶かされ、真ん中の歯髄にまで届くと、噛むと痛んだり、何もしなくてもズキズキという痛みが生まれたりするようになります。
虫歯が進行して歯髄(神経)まで達してしまいます。神経が侵されているので、激痛を感じます。ここまで虫歯が進行してしまうと神経を取らなければいけなくなるでしょう。
歯に栄養を与える神経がなくなると、歯はもろくなり欠けやすくなってしまいます。ここまで進行しないように気をつけましょう。
C3(歯髄炎)は、歯髄(神経)に到達した虫歯を言います。多くの場合、「何もしてなくても痛い」という症状がでます。また「冷たいものより熱いものがしみる」「歯を叩くと痛い」「どこが痛いのかわからない」といった症状も特徴的です。
銀歯の縁が黒ずんだり、浮いたようになってきている
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銀歯の下が虫歯になる理由は、治療済みの部分に虫歯菌が残っていた場合と、銀歯周辺の歯が欠けて発生する2パターン。銀歯が強すぎた場合、銀歯やかぶせの周辺が黒ずみ、浮かん出ように見えることがあります。特に症状がなくても、銀歯の縁が黒ずんだり、浮いたようになってきている場合、歯との密着度が下がってきている可能性があるので、歯医者さんに診てもらうようにしましょう。
保険の銀歯は非常に硬く詰め物自体の耐久性は高いのですが、その反面
歯との適合に限界があり接着剤が劣化し隙間があいていることが非常に多いです。
このような状況で痛みが出れば歯科医院を受診するでしょうが、多くの場合、
特に大人になってからの虫歯は進行がゆっくりの場合が多く、この様に進行した虫歯は
症状が出ないことがほとんどです。
なんか隙間が出来た気がするな・・・
と気づいたときにはもうすでに虫歯が進んでしまっていることも少なくありません。
最悪な場合はある日突然銀歯がとれて、中の歯が溶けてしまっている、という事になってしまいます。
デンタルフロスをすると引っかかったり、デンタルフロスがほつれるような場合は歯と銀歯がぴったり合っていない状態の場合が多いです。
爪で触ってみて段差を感じる場合も銀歯と歯があっていません。
まとめ
銀歯の下の虫歯は、見た目だけではわからないことも多いものです。治療済みの歯は虫歯になりやすいことを知っておきましょう。そして、刺激や違和感に気づいたら、なるべく早く歯科を受診するのがおすすめです。