奥歯の茶色い筋の原因は?
奥歯は通常の歯ブラシの歯が届かないほど溝が深くて細いことが多いです。このため、食べ物などの汚れが取り切れずに汚れが目立ちやすい場所であり、そこから着色汚れや虫歯へと発展しやすい場所でもあります。
奥歯の茶色い筋で考えられる原因としては、次の3つが挙げられます。
・着色汚れ、食べかす
・初期虫歯の自己治癒跡
・虫歯
奥歯の茶色い筋で考えられる原因としては、次の3つが挙げられます。
・着色汚れ、食べかす
・初期虫歯の自己治癒跡
・虫歯
着色汚れはつきやすい
奥歯に見つけた筋は、100%虫歯ではなく、着色汚れや単純な食べかすのこともあります。
まず、無傷の奥歯(犬歯の後ろの4本)はその上部の表面には必ず溝があり、其の部分はゴミ(汚れ)が溜まって茶色になっているのが普通です。 でも、茶色(又は黒褐色)だからといって、其れが虫食いである事は稀なのです。
奥歯の筋は磨きにくいため、通常のブラッシングだけでは落とし切れず、着色汚れが付きやすかったり食べかすが残りやすいところです。
一時的な食べかすの落とし方は?
一時的な食べかすによる汚れの場合、一番に行うのは入念なブラッシングです。
奥歯の噛み合わせ面は、デコボコした溝がある為磨き残しの多い場所です。溝くぼみなどを特に意識して、入念にブラッシングしましょう。
奥歯の中央にあるくぼみ(裂溝)は、ブラシのつま先を使って、ゴミを掻きだすような感覚で丁寧にみがきましょう。
更にワンタフトブラシを使用すると、より細かいところまで磨くことができます。
ワンタフトブラシ(英:one tuft brush)とは、通常の歯ブラシでは磨ききれない孤立歯、梃出歯、叢生部などを効果的に磨くための専用道具である。
着色汚れを家庭で落とすには?
家庭で着色汚れを落とすことは、基本的にはブラッシングと研磨剤入りの歯磨き粉を使用することが有効です。ただし、小さい子供の場合は研磨剤が使えないこともあるため、まずは着色汚れの予防が大事です。
食後に食後にうがいをする、水を飲むという習慣をつけましょう。水が汚れを洗い流してくれるので、ステインが付着しにくくなります。
着色汚れを歯医者で落とすには?
奥歯の溝の着色汚れは、実際のところ家庭の対策だけではなかなかおちにくいので最終的には、歯医者で器具を使って歯の汚れを落とすPMTCを行います。PMTCの効果は着色汚れだけに留まりません。
・お口をすっきり
刺激のある歯石除去とは違い、歯垢を除去することでお口をすっきりさせるために行います。
・歯をピカピカに
ブラッシングでは取り切れない汚れを取ることで、ピカピカになります。
・虫歯の予防
ブラッシングでは取り切れない細菌を取り除くことができます。
・歯周病の予防
ブラッシングでは届かない歯周ポケットの中の細菌も取り除くことができます。
・歯を強くする
クリーニング後のフッ素塗布で、歯の質を強化することができます。
初期虫歯と治癒を繰り返している?
初期虫歯と治癒が繰り返された跡が、黒く見えることもあります。
歯の噛む面の溝や歯と歯茎の境目あたりにできる黒い点は初期虫歯が慢性化して硬くなっている場合があります。歯は常に歯が溶ける脱灰(だっかい)と溶けた歯を治す再石灰化(さいせっかいか)が繰り返されています。脱灰が進み虫歯が進行してしまったが、再度口の中の環境が改善され、初期の虫歯が硬くなると黒い点に見えます。
この場合は、初期虫歯が繰り返されているということなので、今後大きな虫歯に発展することもあるので、ブラッシングの徹底などで虫歯を悪化させないためのケアが重要になりますね。
初期の虫歯が黒ずんで見えている場合もある
初期の虫歯が奥歯の筋に沿ってできていることもあります。この場合は、まだ穴もあまり開いておらず、痛みなどの自覚症状がほとんどないので、着色汚れだと思って放置すると虫歯が悪化してしまいます。着色汚れとの見た目の差はわかりません。
虫歯の初期は、歯の表面のエナメル質という部分が溶けてきます。
歯の溝や歯の間に茶色や黒い筋のような線が見えます。この程度では、痛みやしみるという自覚症状も無く、ご本人もまったく気付きません。
表面は小さな穴で内部は大きな虫歯になっているかも
小さな穴が黒ずんで見えていて、その奥に大きな虫歯が隠れているというパターンもあります。
虫歯は小さな穴から中で広がる為、自分では気づかないうちに広がっていることが多いのです。歯がしみたり、欠けたりする頃は虫歯は神経の近くまで進んでいます。
もしも痛みなどの自覚症状が出ていれば、かなり虫歯が進行している状態なので、見た目の小ささに関係なく早急に歯科受診が必要になります。
虫歯と着色汚れの見分け方は?
via gahag.net
実のところ、家庭で虫歯と着色汚れの区別をつけるのは非常に難しいです。小さな穴が開いている場合には、確実に虫歯だと言えますが、それ以外でつまようじなどで触って色が落ちず痛みもない時は、初期の虫歯か、着色汚れか区別がつきません。このため、最終的な判断は歯医者で行うことになります。もしも奥歯の筋が茶色いことを見つけたら、丁寧な歯磨きで落ちないようであれば早めの歯科受診が一番確実で安全な確認方法なのです。