子供の歯の正しい本数
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子供の歯(乳歯)は全部で20本あります。大人の歯(永久歯)だと親知らずを入れて32本になるので、子供の歯の方が大人の歯よりも本数は少なくなります。
永久歯は乳歯のある場所から生えてきますので、中心に近い5本分は乳歯の変わりに生えてくるわけです。その外側の3本は永久歯としてだけ新しく生えてきます。
子供の歯が生え揃う時期と生え変わりの時期
乳歯は生後6~9カ月頃に生えはじめ、2歳半~3歳頃には生え揃います。ただし個人差も大きいので、乳歯が生え揃うのに5歳くらいまでかかる場合もあります。次に6歳くらいから乳歯がグラグラしはじめ、永久歯への生え変わりが始まります。
生え変わりの順番は6歳を目安に下の前歯が抜け、大人の下の前歯が生えてきます。
同じ時期にもともと乳歯のない部分に6歳臼歯といわれる大臼歯が生えてきます。
7歳ー8歳になると上の前歯の乳歯が抜け、大人の上の前歯が生えてきます。
8歳ー9歳になると、そのまま順番に前から後ろに向かって歯が生え変わります。
10歳ー11歳にかけて上下ともに、乳歯の奥歯が抜けて、大人の歯が生え始めてきます。
12歳ー14歳にかけて大人の奥歯が生え揃い、大人の歯列が完成します。
もちろん個人差があるので、あくまでも目安程度です。
子供の歯の本数に異常が生じることも
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子供の歯の本数は20本が基準ですが、それよりも多い場合少ない場合があります。中には歯医者で治療が必要なケースもあるので以下で確認しておきましょう。
乳歯の本数が少ない
何度も言うように個人差もあるので焦る必要はありませんが、1歳3ヶ月を超えても乳歯が1本も生えてこないようであれば「乳歯の先天性欠如」が疑われたり、顎、歯茎の固さに異常がある場合があるので歯医者に相談します。
日本小児歯科学会によると乳歯の先天性欠如があったのは、歯科を受診した7歳以上の子供の0.5%になります
乳歯の本数が多い
乳歯が20本以上生えることを「過剰歯」と言います。過剰歯は上の前歯付近に見られることが多く、実際に生えてくる場合と顎の中に埋まっている場合があります。生えてくれば発見され次第抜歯になるかと思いますが、永久歯の発育に影響が出ないように治療する必要があるので歯医者に相談しましょう。顎の中に埋まっている場合は前歯に大きな隙間ができるので、歯と歯の間に隙間が大きいと感じたら歯医者に相談してレントゲンを撮ってもらうと良いでしょう。
過剰歯の原因ははっきりしていませんが親子間での関連性も指摘されているため、保護者が過剰歯を摘出した経験があるときは前歯に隙間や生え方の左右差がないかなど、注意深い観察が必要になります。
歯が二列になっている
歯が二列になっていると、数え方によっては歯の本数が多いと感じることもあるでしょう。しかし、この歯は永久歯であることが多いのであまり心配いりません。まして手前の乳歯がグラグラしている場合は、もうすぐ乳歯が抜けるのであまり心配いりません。もし歯が二列になっていて乳歯が揺れていない場合は、歯並びに影響することがあるので歯医者に相談しましょう。
乳歯があることで永久歯が本来生える場所に歯が生えることができなくなってしまい歯並びに対して決して良いことではありません。放置してしまうと歯のすり減りがひどくなることがあり、顎の働きに支障がでて顎関節症のリスクが高くなります。早めの処置が行えるように歯科医院を受診しましょう。
永久歯が生えてこない
乳歯が抜けたのに永久歯が生えてこない時期でも、数え方によっては本数が少ないと感じることもあるかもしれません。乳歯が抜けてから永久歯が生えるまではタイムラグがある場合もあるので、そこまで焦る必要はありませんが、あまりにも永久歯が生えてこない場合は「永久歯の先天性欠如」が疑われます。歯医者での治療が必要になるので、おかしいと思ったら早めに相談しましょう。
永久歯の先天性欠如は10.1%。乳歯が生えそろっていたとしても、永久歯が生えずに歯の本数が少なくなることもあります。治療で対応可能なので、慌てずに歯科医に相談しましょう。
まとめ
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子供の歯の正しい本数は20本です。当たり前のように生えてくる歯ですが、実はある程度の確率で歯の本数が少ない場合や多い場合があります。本数がおかしいからと言って焦る必要はありませんが、早めに歯医者に相談することで簡単な治療で済むこともあるので、異常を感じたらなるべく早く歯医者に相談するようにしましょう。