2017年3月6日 更新

老人の歯の特徴・生じやすい病気について

人の歯というものは高齢になるにつれて減少していきます。しかし、歯を失う本数や速度は個人差があります。同じ高齢者でも丈夫な歯をしっかり保っている人もいれば、多くの歯を失ってバラツキが目立つ場合もあります。高齢者の歯の特徴や、歯を失う原因にはどういったものがあるのでしょうか?詳しく見ていきたいと思います。

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老人の方の歯の特徴とは?

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若い頃の歯の状態と、高齢になってからの歯の状態はやはり違いが大きく出てきます。
歯が擦り減ったり、歯が歯茎から飛び出してきたり、歯茎(周囲の筋肉)が退行したりと様々な症状が現れてきます。

そのため、年を重ねていくにつれて自身の「歯の状態」「歯の健康」についてできるだけ注意を払っていく必要があります。
気がついたらボロボロになっていた・・・なんてことにならないよう、若いうちからしっかりとケアをし、丈夫な歯をできるだけ維持できるよう努めてください。
高齢者のお口の特徴

・歯と歯周組織が変化する
歯と歯肉の境目がくさび形にすり減ったり、歯肉が退縮して、露出した歯の根にむし歯ができやすくなります。

・舌や口腔粘膜の状態が変化する
唾液の分泌量が減るため、舌や粘膜に変化があらわれ、口臭の原因や味覚障害などをひきおこします。

・歯肉の炎症がおきやすくなる
歯肉が退縮したところに、歯垢、歯石が付着したり、入れ歯があたる刺激などで炎症が起こりやすくなります。

・お口の中が細菌の培養器になる
お口の中は適度な温度と湿度が保たれているため、歯や入れ歯の面に付着した細菌を積極的に取り除かないと、それが栄養になり細菌が増えてしまいます。

・入れ歯が合わなくなる
入れ歯は、使っているうちに歯の部分がすり減ったり、自分の歯や歯肉の状態が変化して、合わなくなってきます。この状態を放置していると、食べ物がかみにくくなり、また、口の中を傷つけたりします。

高齢者が歯を失う大きな原因は「歯周病」

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高齢者における歯の欠損の多くは「歯周病」によって起きます。
歯周病はP.ジンジハリスといった細菌が増殖することによって生じる感染症です。
この症状は免疫力が低下した老人に多くなりますが、まだ若いうちからでもストレスや生活環境の悪化などの原因で発症することが多くあります。
そのまま放置しておくとどんどん悪化し、結果として歯が失われてしまいます。
高齢者の歯の病気で最も多いのは、歯周病です。歯周病とは、歯を支えている歯ぐきや骨の病気で、その原因は歯と歯ぐきの間にできるすき間(歯周ポケット)内にたまった細菌です。気がつかないうちに細菌が繁殖し、歯肉が赤くはれ(歯肉炎)、歯を取り囲む骨は徐々に溶けていきます(歯周病)。

高齢になって歯が欠損すると咀嚼機能が低下する

入れ歯でご飯を噛む年配女性|イラストNo.1357【歯科素材.com】 (7885)

歯の欠損によって咀嚼機能が低下すると、日々の生活にも悪影響が出てきます。

「しっかり噛める」とそれまで通りなんでも美味しく食べることができますが、歯が失われて咀嚼能力が落ちると「硬い物が食べれない」「限られたものしか食べなくなる」といったことになり、食べる楽しみも減り、体に取り込む栄養も少なくなり、生きる活力も減り…と悪循環にはまってしまうケースもあります。

しっかりとした丈夫な歯を高齢になっても保つことは、日々の生活そのものを活き活きとさせることにもつながります。
正常な歯を有する人の咀嚼する能率を100とした場合、1本欠損した人の場合、その能率は約半分に低下し、多数欠損(2~7本)した場合には、7割近く低下するという研究データがあります。また、総入れ歯を装着した人の咀嚼能率は35.9%である。8本以上、歯を失うと野菜や肉類などが食べにくくなるため、食物繊維やビタミン、鉄などのミネラルの摂取量も低下することが明らかになっています。

入れ歯は本人の気力や生活そのものにも直結する

入れ歯の安定剤を使用するおじいちゃん|イラストNo.1288【歯科素材.com】 (7887)

年配の方には入れ歯を苦手とする方もいるようです。
そのため入れ歯をせずにそのまま放置していたら歯に力が入らなくなり、歩行や日々の生活に悪影響が出てしまった・・・ということが多々あるようです。

逆に歯の弱った高齢者が入れ歯を付けた途端に体に力が入るようになり、元気も回復したというケースもあるとのこと。
入れ歯もまた自身の歯の状態とよく相談しながら装着するか否かを決めるのがベストのようです。
入れ歯の技術は昔に比べ数段に進歩しています。また、インプラントと呼ばれる人工歯根や、いったん失った骨を元に戻す方法など、できるかどうか個人差はあるものの、従来の入れ歯とは全く違った処置も可能になってきています。口は特に敏感な器官です。入れ歯を入れると痛いとか、どうしても合わないという場合でもあきらめないで歯科医に相談してください。ちょっとしたケースで治るケースもたくさんあります。

まとめ

高齢になるほど歯の状態が弱く、悪くなります。
衛生面においても細菌が増えやすくなったり、唾液がたまりにくくなったりと、様々な症状が重なってきます。
若いうちからの歯のケアも大切ですが、筋肉や免疫力が低下する高齢者の場合はそれまで以上に歯のケアを行い、口の中をより清潔に保つことが必要になってきます。
できるだけ入れ歯にならないよう、日々の歯のお手入れをしっかりと行っていきましょう。

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