エラ張りは骨だけでなく筋肉も関係している
あごから耳にかけてのラインで少し角度がつく部分をエラと呼びます。ここが大きく張ってくると、がっしりとした骨格に見えがち。しかしレントゲンを撮ってみると、エラの張りは骨格よりも筋肉が発達して大きく見える、というケースも多いのです。エラの部分にはあごを動かす大きな筋肉があり、噛む力が強ければ筋肉が発達します。食いしばりや歯ぎしりの癖がある人は、無意識のうちにエラの筋トレをして、エラを大きくしている可能性もあるのです。
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実はエラが張っている原因は、ものを噛むときに使われる筋肉「咬筋(こうきん)」が発達して盛り上がっていることがほとんどです。
頻繁に硬いものを噛む、歯を食いしばる、就寝時に歯ぎしりをするなど、咬筋は意識せずとも鍛えられてしまうことの多い筋肉。それゆえに、そのときどきの生活習慣や癖によって、以前は張っていなかったエラが発達してきた、あるいはその逆も起こり得ます。
咬筋は体の筋肉の中でも特に強い筋肉だといわれており、また長年の習慣や就寝時の癖を変えるのはなかなか難しいことから、一度発達してしまうと落とすのはそう容易ではありません。
食いしばりにかかる力はどれくらい?
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柔らかい食事が増えてきている現代では、通常の食事が奥歯にかける力はわずかなものです。しかし、寝ている間の食いしばりが奥歯にかける力は、体重の2倍と言われています。歯並びを治す矯正器具でもこれほどの力はかけないので、食いしばりの力はかなりのもの。これが長年続いているとなると、筋肉が発達し、あごに負担がかかるのも当然です。
歯軋りや食いしばりの時にかかる力は、体重の約2倍と言われています。
体重50Kg以上の人で100Kgにもなるのです。この時にダメージを受けやすいのは、一番後ろの奥歯です。
負担が掛からないような治療が必要です。
マッサージで筋肉のコリをほぐして輪郭をシャープに
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エラを大きく見せている、あごからこめかみにかけて伸びる咬筋が緊張しているので、筋肉のコリをとって柔らかくしてあげるのが効果的です。歯を食いしばってみて、エラのあたりでボコっと膨れた部分が対象となる部分。この周辺の筋肉を指でマッサージしましょう。力具合は痛気持ちいいくらいがベスト。あまり強い力でまもなくてもOKです。
まず歯を食いしばってエラのあたりのぼこっと出る筋肉の位置を確認。
耳の下あたりから先ほど確認したところまでの全体を左右同時に中指と薬指を使ってクルクル回しながらやさしくマッサージ。
30秒で1セット。
顔がむくんでいる朝に1セット、
それとあとは気が向いた時に。
私は1日で合計3~4セットはやっていた。
コツはコリがほぐれるのと同時に顔の内部の老廃物がリンパ管や血管を
どんどん流れていくようなイメージをしながらやること。
イメージをしながらやるだけで気持ち良さと効果が段違いになる。
注意点はやりすぎないこと。
顔の表面にはリンパ腺という管が張り巡らされている。
当然エラの部分にも。
もしマッサージを強い力で頻繁にやり過ぎた場合、
リンパ腺に対する強すぎる刺激によって逆にエラのあたりが腫れてしまう。
くれぐれも1回のマッサージは30秒、長くても1分以内、
そして優しく優しくマッサージをすることを心掛けよう。
食いしばり防止にはマウスピースも有効
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咬筋を発達させてしまうのは、食いしばりの癖も原因の一つ。起きている間の食いしばりは意識して止めることができますが、寝ている間の食いしばりはなかなか止めることが難しいです。寝ている間の食いしばりには、マウスピースが有効です。歯と歯の間にマウスピースを挟むことで力が分散され、あごにかかる力も軽減されます。
食いしばりが原因で、咬筋という顎を支える筋肉が発達してしまって、筋肉は骨にくっついているのでそれに伴って骨も四角くエラが張ってしまうことがあると思います。
食いしばりを治すには、噛まないことがまず第一の治療です。
そのためには歯と歯が噛まないように間にマウスピースを介することで予防できます。
ぐっと噛むことで顎にも負担がかかるので顎関節症の治療にもつながりますし、
歯ぎしりが気になる方も、マウスピースをはめて寝ることはとても効果的であると思います。
また歯並びと噛み合わせが悪く、歯ぎしりが強い方はマウスピースでの矯正もおすすめです。
まとめ
エラの張りが筋肉なのか骨格なのかは、口を「イー」の形にして食いしばってみた時、エラが膨らめば筋肉、膨らまなければ骨格です。筋肉由来のエラ張りなら、マッサージやマウスピースを試してみてはいかがでしょうか?