歯列矯正ってどんな治療法?
via www.photo-ac.com
骨も歯も人間の細胞のひとつで、歯は一生物の細胞ですが、骨は新陳代謝を繰り返しています。
骨も再生する構造を利用して、ゆっくりと歯を理想の位置まで動かそうというのが矯正です。
歯は1か月に1.03mm、1年で3mm動きます。
1年単位の期間が必要なのはこのためなのです。
動かす装置としてブラケットやマウスピースなど、目的や症状によって適したものを選択します。
骨も再生する構造を利用して、ゆっくりと歯を理想の位置まで動かそうというのが矯正です。
歯は1か月に1.03mm、1年で3mm動きます。
1年単位の期間が必要なのはこのためなのです。
動かす装置としてブラケットやマウスピースなど、目的や症状によって適したものを選択します。
歯の根元は「歯根膜」という、歯にかかる衝撃を受け止めるクッションのような層があり、「歯槽骨」という顎の骨にしっかり埋まっています。 歯に力を加えると、歯が押される方向に「破骨細胞」という、骨やコラーゲンを溶かして吸収する細胞が生まれます。破骨細胞の働きによって、歯が押された側の歯槽骨は少しずつ溶けていきます。
一方、歯が引っ張られる方向の歯槽骨には「骨芽細胞」という骨を作る細胞が生まれ、引っ張られた側の歯槽骨にカルシウムが付着し、骨が成長していきます。
片方の骨が溶けて吸収され、反対側の骨が作られていくことにより、1ヵ月あたりおよそ0.3ミリという非常にゆっくりとしたスピードで、歯は根元から動いていきます。
なお、人間の骨は成人になっても破壊と再生が繰り返されており、約3年周期で古い骨と新しい骨が完全に入れ替わります。いわば「骨の新陳代謝」ということですが、歯列矯正はこうした骨の性質を利用した矯正法です。
どうやって動かすの?
via www.photo-ac.com
まず、歯を動かすためのスペースが必要です。
スペースがない場合、「削る」「抜く」などの処置が必要になります。
その必要がないタイプとして、最近ではインプラント治療も行われています。
そして、ワイヤーが元の形に戻ろうとする力を利用したブラケットや、
圧力をかけることで歯を動かしていくマウスピースなどで矯正を行います。
スペースがない場合、「削る」「抜く」などの処置が必要になります。
その必要がないタイプとして、最近ではインプラント治療も行われています。
そして、ワイヤーが元の形に戻ろうとする力を利用したブラケットや、
圧力をかけることで歯を動かしていくマウスピースなどで矯正を行います。
歯が動くしくみ
1、 歯ぐきの中には歯を支えるための骨があり、骨と歯の根っこの間には歯根膜という弾力のある薄い膜があります。歯根膜は、歯にかかる衝撃をやわらげるクッションのような役割を持っていて、矯正で歯が動くために重要なはたらきをしてくれます。
2、 矯正装置を取り付けて歯に力がかかり始めると、その力が歯根膜に伝わります。歯が動く方向側の歯根膜は縮み、反対側は引っ張られて伸びます。
3、 歯根膜は一定の厚さを保とうとします。縮んだ歯根膜は元の厚さに伸びようとして、骨を溶かす細胞をつくります。伸びた方は元の厚さに縮もうとして、骨を作る細胞をつくります
4、 骨を溶かす細胞と骨を作る細胞のはたらきで、歯根膜がもとの厚さにもどります。このしくみが繰り返されることで歯が動いていくんです
歯列矯正にかかるリスクは
歯列矯正は生涯に影響する大変な治療で、リスクも決して少なくはありません。
しっかりと把握して決断する必要があります。
費用はやはり高額で、そして期間も長期間必要になる場合があります。
しっかりと把握して決断する必要があります。
費用はやはり高額で、そして期間も長期間必要になる場合があります。
via pixabay.com
歯列矯正は歯槽骨内で歯を移動させる治療法です。したがって、歯槽骨の「ある一定範囲内」でしか歯を動かすことができません。
骨が自然に生まれ変わる速度以上のスピードで歯を動かしてしまうと、歯槽骨や歯根膜を傷め病的な歯の動揺などの原因になります。
歯が動くスピードが1ヵ月におよそ0.3ミリということは、単純計算で3ミリ動かすために10ヵ月が必要ということになります。実際の施術では、矯正の程度にもよりますが、2~3年くらいかかるのが普通です。
そして、2~3年かけて矯正が終わっても、せっかく整った歯が再び動いてしまわないように保定装置(リテーナー)を装着しなくてはならないのです。保定には最低でも約1年はかかります。一般的には矯正期間とほぼ同程度の期間が必要です。
この間、1日の大半の時間はリテーナーを装着していなくてはなりません。「歯並びを再び乱したくなければ、できれば一生、睡眠時間だけでもリテーナーを装着してほしい」というのが歯科医のホンネです
歯並びの悪さは、外見的なイメージだけでなく、健康面においても一生涯に悪影響を及ぼします。
何年もかかって少しずつ歯の位置を変える矯正法は、確かに場合によっては大変な治療になることもあると覚悟しなければなりません。
決断するか否かは、現在そしてこれからの将来どうありたいかの選択肢になりますね。
何年もかかって少しずつ歯の位置を変える矯正法は、確かに場合によっては大変な治療になることもあると覚悟しなければなりません。
決断するか否かは、現在そしてこれからの将来どうありたいかの選択肢になりますね。