基本的には子供の歯の矯正に補助はない
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出鼻を挫くようですが、基本的には子供の歯の矯正に公的な補助はありません。健康保険も適用にならず、全額自己負担になります。
出っ歯や受け口で歯列矯正をしたいけれど自費診療のため、費用的に治療に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。一般的な歯列矯正は保険外診療で80万円程度かかることが多いです。
高額療養費制度は使えない?
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高額療養費制度とは、医療機関に払った自己負担金が一定の額を超えた場合に払い戻しされる制度ですが、これは保険が適用できる治療の自己負担金が一定の額を超えた場合に利用できる制度です。したがって、健康保険が適用されない子供の歯の矯正においては利用することができません。
ひと月あたりの自己負担限度額(70歳未満の場合)
年収約1,160万円~
252,600円+(医療費-842,000)×1%
年収約770~約1,160万円
167,400円+(医療費-558,000円)×1%
年収約370~約770万円
80,100円+(医療費-267,000円)×1%
~年収約370万円
57,600円
住民税非課税の方
35,400円
健康保険が適用される歯の矯正をされる方は、こちらの自己負担額上限を参考にしてみてください。
健康保険、高額療養費制度が使える歯の矯正とは?
例外に、健康保険と高額療養費制度が適用できる子供の歯の矯正もあります。
少し困惑してしまうかもしれませんが、一般にはあまり当てはまらないので期待しないほうが良いでしょう。
・顎変形症で外科手術が必要な場合
・先天性疾患があって治療が必要な場合
また、先天性疾患のある患者が指定自立支援医療機関(育成・更生医療)に指定されている医療機関で治療した場合には、自己負担分についても自治体から補助が出る可能性もあります。
少し困惑してしまうかもしれませんが、一般にはあまり当てはまらないので期待しないほうが良いでしょう。
・顎変形症で外科手術が必要な場合
・先天性疾患があって治療が必要な場合
また、先天性疾患のある患者が指定自立支援医療機関(育成・更生医療)に指定されている医療機関で治療した場合には、自己負担分についても自治体から補助が出る可能性もあります。
補助ではないが、利用するとすれば「医療費控除」
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補助ではなく、子供の歯の矯正費用が安くなるというわけではないですが、確定申告や年末調整の時に医療費控除として申告することができます。
医療費控除とは、自分自身や家族のために、その年の1月1日から12月31日までの間に10万円以上の医療費を支払った場合に、一定の金額の所得控除を受けることができる制度です。
矯正担当医が「噛み合わせが悪くて機能的な問題があるので矯正治療が必要」と診断し、確定申告で診断書を提出すれば、医療費控除を受けられます。
見た目を綺麗にするための矯正では医療費控除を受けることができないですが、子供の歯の矯正は「見た目のためだけ」ではないので、ほとんどの場合で医療費控除を使うことができます。
交通費も医療費控除にできる
お子様がまだ小さく親御さんと一緒に通院する場合は、お子様だけでなく親御さんの通院費も控除対象になります。通院した日とかかった交通費の金額を記録しておきましょう。ただし、通院費として認められるのは公共交通機関を利用したときの人的役務の提供対価ですから、自家用車のガソリン代は控除対象にはなりません。
全てが医療費控除にできるという意味ではないので、判断できない場合は最寄りの税務署に確認しましょう。
医療費控除では実際いくらくらい「足し」になるのか
医療費控除は自分が支払うべき税金や、払った税金を減額、または返金するために申告するものなので「足し」という表現はおかしいのですが今大切なのはいくらになるのかです。医療費控除による税金の返金や減額は所得によっても異なるので以下の計算式を参考にしてください。
【医療費控除の計算式】
医療費控除額(最高200万円)=実際に支払った医療費の合計-保険金などで補填される金額-10万円
※総所得の金額が200万円未満は総所得金額の5%
【還付金の目安】
還付される所得税の目安=医療費控除額×所得税率
医療費控除に必要な物
還付申告をする年の「給与所得の源泉徴収票
還付申告をする年の医療費のレシート、領収書など
保険金で補填された金額がある場合には、その金額のわかるもの
申告者の口座番号(還付金を振り込む口座。申告する本人の口座が必要。)
印鑑
まとめ
少し難しい話になってしまいましたが、最初に戻ると「子供の歯の矯正に補助はない」というのが今回の結論です。少しでも総支出を軽減するために医療費控除の話をしましたが、あまり大きな金額を期待できるものではありません。
もし、出費がきついという場合にはローンを組んで分割で支払うことは可能なので、無理のない範囲で歯列矯正を始めることをおすすめいたします。
もし、出費がきついという場合にはローンを組んで分割で支払うことは可能なので、無理のない範囲で歯列矯正を始めることをおすすめいたします。
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