2017年4月20日 更新

「インプラント」ってどういうもの?術式について解りやすく解説

インプラントとは、人工的に作成されたものを欠損した部位にはめ込み補修することを言います。歯科治療では「デンタルインプラント」と呼び、人工の歯を直接埋め込むことで失った歯の代わりとして機能させます。今回はインプラントがどういった術式かについて解りやすくご紹介します。

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インプラント=身体に埋め込む器具の総称

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インプラントとは、歯を失った場合に顎骨に人工歯根を埋入して、それを土台に人工歯を取り付ける歯科治療のことです。 一般的には歯のインプラントの事が思い起こされますが、本来インプラントとは体内に埋め込む医療機器や材料の総称です。心臓のペースメーカーや、人工関節、豊胸や美容目的で埋め込むシリコン材料等もインプラントとなります。

歯のインプラントは、正確には「デンタルインプラント」としてそれらとは区別されます。
本来インプラントというものは、体の中に埋め込む器具のことを指し、体への装飾目的の身体改造や損傷・欠損部への医療などで用いられています。歯の治療であるインプラントは正確には「デンタルインプラント」と呼びます。現在ではインプラントと言えば歯に器具を埋め込むことを指しています。

あごの骨に埋め込むインプラント体

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ここで言うインプラントとは、失った歯の代わりに人工の歯を歯茎に差し込む術式のことです。人工の歯を差し込むという点は差し歯やブリッジなどと同じですが、最大の違いは「インプラント体」の存在です。

インプラント体とは、基本的にはチタン製の金属が使われており、歯の根っことしてあごの骨に埋め込まれます。人工の歯根として埋め込まれたインプラント体の上に、さらに人工の歯を被せることが一般的なインプラント術式となります。

入れ歯や差し歯、ブリッジとの違い

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失った歯の代わりに人工物を代用にするという点はインプラントも差し歯も共通しています。この二つの違いはインプラント体の存在であり、インプラント体は人工の歯根として使うためのものです。つまり、歯根がある状態ではインプラントは行えないということなのです。

入れ歯は取り外しが可能な人工の歯です。直接口の中に入れてはめ込むことで歯の代用として使用し、部分入れ歯や総入れ歯など歯の欠損状況によってサイズに違いがあります。昔の歯の治療で人工の歯と言えばこちらを指すことがほとんどでした。

差し歯は歯が破損してしまっても残った部分にプラスチックやセラミックなどを被せて補修する治療です。そのため、歯根が残っている場合や残したい場合などにはこちらの差し歯での治療が優先されます。

ブリッジは並んでいる歯が破損などで失われた場合、残っている両隣の歯で支える人工の歯を被せて橋(ブリッジ)をかけるように繋げる治療法です。一見差し歯に似ていますが、残っている歯を利用して人工の歯を埋め込むという違いがあります。

ブリッジ治療はブリッジを差し込むために繋げるための歯を削る必要があり、他の歯が本来あるべきはずの歯の部分が負担する噛む力を肩代わりするというデメリットがあります。

インプラントの術式の種類

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■GBR(骨誘導再生)法とは
Guided Bone Regenerationの略
GBR(骨誘導再生)法とは、欠損した歯槽骨や顎骨などの骨組織の再生を促す治療方法です。
インプラントを埋め入れるために十分な骨の量がない場合などに利用されます。
インプラントの術式は外科手術を行い、インプラント体を埋め込んでから人工の歯を取り付けるといった流れで行われます。歯根が残っていないかのチェックを行い、局部麻酔後に歯肉を切開してあごの骨を削りインプラント体を埋め込みます。

この埋め込みの際に骨組織の欠損などでインプラント体を埋め込むだけの骨が足りないと判断された場合、GBR法と言う骨組織の再生治療が行われます。インプラント体が埋め込まれたら、周辺の歯肉を形成し、インプラント体に支台を取り付けて人工歯を被せて終了です。

インプラント治療には外科手術を一回と二回行う「一回法」と「二回法」があり、それぞれメリットとデメリットがあることが特徴です。

一回法

一回法には、アバットメント(インプラント体と人工歯を固定するための支台)を装着して人工歯を取り付ける2ピース型と呼ばれるインプラントを使用する場合と、アバットメントを装着せずにインプラント体に直接人工歯を取り付ける1ピース型のインプラントを使用する場合があります。
一回法と二回法の違いは、簡単に言うと外科手術が一回か二回かの違いです。一回法は手術が一回で済み、患者の体への負担や費用も二回法に比べて軽減されているというのが最大のメリットです。治療にはインプラント体を埋め込むのに十分な骨を必要とし、骨再生法であるGBR法は二回法より感染病のリスクが高いと言われています。

二回法

二回法では、外科手術を2回行います。1回目の手術で、インプラントをあごの骨に埋め込み、一度歯茎を閉じてインプラントと骨が結合する(3から6ケ月)のを待ちます。2回目の手術で、アバットメントの連結を妨げるあごの骨を削り、アバットメントを連結します。これらの外科手術を経て、人工歯作製へ治療が進みます。
二回法は最初にインプラント体を埋め込む外科手術が行われ、インプラント体があごの骨と結合する時間を待ちます。結合するまでの時間には個人差があり、大体三か月から半年と言われています。結合したのを確認したら、アバットメントを被せるために不要な骨を削り取る二回目の外科手術を行います。

ニ回法は外科手術を二回行うため、感謝の体への負担や費用、治療までに時間がかかるというデメリットがあります。ただ、二回法はあごの骨にインプラント体をしっかり固定させるだけの期間を設けてじっくりと治療できるメリットがあります。

歯肉が塞がってからの治療となるので感染症のリスクも低く、患者のケースに合わせて術式が行えるというメリットがあります。

インプラントに保険は適用される?

平成24年4月より、病気や事故などによって、広範囲にわたって顎の骨を失ってしまった場合に、国が定めた条件を満たせば「インプント義歯治療」が保険適用されるようになりました。しかし、適用となる対象は非常に限られおり、それ以外の場合は自由(保険外)診療となります。
外科手術にあたるインプラントの費用は一本当たり200,000円以上が相場とみられ、350,000円~500,000円程が平均と考えられます。費用には診断料、技術料、設備使用料、部品代などが含まれています。病院やクリニックによって差はありますが、大体の目安として考えておくと良いでしょう。

高額な費用が掛かるインプラントは自由診断とされる場合が多く、保険が適用されるケースはほとんどないと考えておくべきでしょう。病院によっては適用されることもあるかもしれませんが、インプラントは他の術式に比べてコストや費用がかかるものです。そのため高額になり、個人で開業しているクリニックでは保険適用は難しいと考えられます。

差し歯や入れ歯は保険が適用されるケースが多いという最大のメリットがあるため、場合によってはこちらを検討すると良いでしょう。

インプラントは自分の環境に合わせた術式を選ぼう

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インプラントは歯根から歯全体、歯そのものを人工物で補う治療方法です。外科手術のために費用やダウンタイムなども他の歯の治療に比べて大きなものになりますが、その分のメリットも十分大きな術式です。

歯の治療にインプラントを検討されている方は、体への負担、費用などメリットとデメリットを一度比べて見ると良いでしょう。歯の治療には自分の環境に合わせた最適な治療法を選んでくださいね。

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