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歯の裏側矯正とはどんなもの?
歯の矯正は歯の外側に矯正具をつけるのが一般的ですが、歯の裏側につけることもできます。効果は表に行うのと変わらず、矯正具が見えないので歯を見せることに抵抗がなくなります。また歯の表より裏のほうがエナメル質が厚く、唾液もよく循環しているので虫歯になりにくいというメリットもあります。
裏側矯正では、矯正装置が外側からは見えませんので、他人に気づかれずに矯正を行うことができます。
特筆したい点は装置が見えないので、キレイな歯並びになったメリットを早く受け取れることです。表側矯正では、歯に矯正装置を付けると、装着部分がうまく歯磨きができずに虫歯になることがあります。
ところが、歯の裏側は歯の表面の一番かたい層であるエナメル質が表側より3倍も厚く、そのため細菌の出す酸に強いのです。
裏側矯正のデメリットや注意点は?
矯正具を裏側につけるので、舌が矯正具に触れやすく違和感があります。また舌が歯の裏に触れることで発音するサ行、タ行、ラ行などは若干発音がしにくくなるため、意識的な発音練習が必要です。矯正具もオーダーメイドで作る上、表側より作るのに手間がかかるので治療費が表側に比べ高くなるのも裏側矯正のデメリットと言えるでしょう。
1装置が舌に触れるため、違和感を感じ最初の内はあたって痛い場合がある。
2リンガル装置が舌にあたってはじめのうち、発音がしづらくなる。
3歯磨きがしづらい。
歯の内側は表側より歯磨きがしにくいものです。矯正装置を装着すると、普段の歯磨きと違い磨き難さを感じる場合もある。 虫歯にならないために歯科医師、歯科衛生士に正しいの歯磨き仕方を習い、日頃の歯磨きを欠かさず行いましょう。
4表側の矯正より料金が高い。
舌側(裏側)矯正治療では表側の矯正治療に比べて費用がかかります。通常、表側に矯正治療より 1.5 倍の費用が掛かります。
一般的な矯正と比べて費用はどうなるの?
歯の表側で行う矯正に比べ、裏側矯正の費用は1.5倍かかると言われています。これは、歯の裏側は表に比べ複雑であり、この複雑な裏側にぴったり合うようオーダーメイドで矯正具を作るためです。また、歯の裏に取り付けるには高度な技術が必要であり、診察時間が長くなってしまうのも要因の一つです。
裏側矯正(舌側矯正)は表側矯正と比べて、一般的にどこの歯科クリニックでも料金(費用)が高く設定されています。その理由としては大きく2つあります。
装置が高価であるため
診療が煩雑であるため
歯の裏側は、表側と比べると凹凸が大きいため、裏側につける装置(ブラケット)は凹凸に合わせてオーダーメイドで製作されます。このため、表側のブラケットと比べるとかなり高価になっています。
矯正期間はどれくらい必要になるもの?
歯の裏側から行う矯正にかかる時間は、表から行う矯正と変わりません。歯の矯正には1年~3年ほどが必要ですが、出っ歯の矯正は表側から行うものより裏側から行った方が早く矯正できます。前歯が飛び出す要因として、舌の癖で前歯を押してしまうというものがありますが、裏側に矯正具を付けることで舌による圧力が弱まるため、早くに矯正できるのです。
表側の矯正と治療期間は変わりません。歯の動きに違いはありません。
しかし表側であっても裏側であっても治療計画は重要です。綿密に計画を立てないと無駄な治療期間を費やすことになります。当院ではもちろん細心の注意を払っています。
裏側矯正は装置が裏側なので通常の生活に全く問題がありません。また半年位で歯並びがキレイになってくると装置をつけていても笑顔に自信が持てるようになってきます。
裏側矯正では裏側に見えない矯正装置が付いているので、舌がタンスポットの位置から上に動くことを封じることができます。つまり矯正装置自体が舌癖防止装置の役割も果たすことになり、矯正治療中に舌の癖も矯正され、装置を外した後の後戻りのリスクが減ります。
まとめ
裏側矯正は費用は少しかかりますが、効果には変わりがなく、見た目に影響が少ない矯正方法です。歯並びや噛み合わせで矯正した方がいいけれど、見た目が気になるという場合は、裏側からの矯正も検討してみてはいかがでしょうか。